- 龍池麻耶
今年の葡萄の出来は・・・
「糖度」・「粒の大きさ」・「色づき」全て過去最高です。
糖度に関係するのは、おひさまの力。
粒の大きさに関係するのは、早い時期での房づくり。
色づきに関係するのは、朝夜の寒暖差。
上記以外にも様々な要素がありますが、一番大きな要因となってくる物です。
粒の大きさ以外は、自然界の中で生まれてくる物です。
自然の中で、葡萄のもつ力が存分に発揮できるよう、我々栽培家は葡萄の成長をみて
除葉(農薬がかかりやすくする・日光が当たりやすくする・風通しをよくする等のため、葉の枚数を減らす)や摘心(枝の先端を切り落とし、枝が伸びる力を抑え房の方へ栄養分を回す)を行います。
色づきに関しては、寒暖差はもちろん一番大きな要素ではありますが
ひとつの木にならせる房数も関係してきます。
葡萄達も5年目を迎え、去年に増して安定した房をならせてくれるようになりました。
しかし残念ながら、今年は粒によっては種が残ってしまっている物があります。
葡萄は種を抜くために、花の時期にジベレリン(植物ホルモンのひとつ)という薬剤につけます。
ジベレリン処理は葡萄の花の開花状況をみて行います。葉っぱが濡れているとジベレリン処理の効果が充分に発揮されないため、降雨時・降雨後、処理後に雨が降るような状況でも使用はできません。
今年はちょうどジベレリン処理時である7月は、ほぼ毎日雨が降っておりジベレリンの効果がうまく作用しなかった可能性があります。
冷やしたぶどうを皮ごとガブっと頬張った時、種があればガッカリされる方もいらっしゃると思います。そのような方々には大変申し訳ありませんが、ご了承のほどよろしくお願いいたします。
写真は生食用の葡萄棚です。

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